釣り、これを覚えれば人生は楽しい、なんて言われたりします。本当に、釣りは楽しいし、奥が深いし、最高の趣味の一つです。しかし、忘れてはいけないことがあります。ここでは、釣りをする上でのルール、また渓流における暗黙のルールなど、釣りに出かける前に知っておきたいことをまとめていきます。

釣り全般のルール

ゴミを持ち帰ること

当然ですよね。最近はこどもを連れてよく公園に行くのですが、本当にゴミが落ちていません。清掃員の方が毎朝掃除してくれている、また公園へ行く人のモラルも向上しているのでしょうか。ところが、釣り場にいくと必ずゴミが落ちています。もつれた糸、ルアーのパッケージ、火を起こしたと思われる焦げた木や灰。釣りをしに出かけると、水分補給も必要ですし、腹ごしらえも必要です。最低限、自分が出すゴミくらいは持ち帰りましょう

釣り糸や針を釣り場に残さないようにする

テンカラ釣りをしていると、毛鉤を枝にひっかけたり、沈んでいるごみにひっかけたりして、回収できないことがよくあります。高い枝で取れない、水深があり取りに行けない、仕方がないといえます。しかし、このようにして釣り人が残した糸や針は、そこに住んでいる鳥に絡まって、死に追いやります。そのことを念頭においておきましょう。できうる限り、回収するようにしたいものです。

働く人、生活する人の迷惑を考える

釣り場までの移動手段に車やバイクを使う人もいると思います。たとえば、田んぼの広がる細い農道に車をとめてしまうと、そこで農業をする方がトラクターを田んぼにいれるのに邪魔になってしまいます。大げさないい方ですが、その人の生活の糧を、我々の趣味である釣りが奪ってしまうことになります。
そこで働いている人、生活している人の迷惑にならないように、注意しましょう





渓流における釣りのルール

渓流での釣りは、ベテランの多くは餌釣り、フライフィッシング、また若い世代ではルアー釣りです。最近は、テンカラ釣りをする人も増えてはいるはずですが、釣り場で実際にテンカラ釣りをしている人に会うことはほとんどありません。
このように、渓流では様々な釣り方を楽しむ釣り人がいて、それぞれに思いがあります。どちらかというとマイナーなテンカラ釣りですが、胸をはって釣りに行けるように、しっかりとルールは知っておきましょう。

先行者優先

これは渓流釣りでの暗黙のルールといってもよいでしょう。一つの沢に先に入った人に優先権がある。かつては、その地域によってそういったルールがあり、そこで生活していると自然と耳に入ってくるようなものだったと思います。しかし、現代においては、釣りをするために遠方から訪れる釣り人も多く、またそういった地域性はどんどん失われつつあります。
だからといって、この暗黙のルールは守らなくていいのかというとそうではありません。そもそも、このルールは先人がトラブルを避けるために考えたもので、現代でも守られ続けているものです。
頭を切る」、これは先行者のすぐ上流側から釣りを始めることを指し、もちろんやってはいけないことです。
また「沢割り」という言葉もあります。先行者優先とはいえ、トラブルを避けるために川を分け合うという意味の言葉です。現在でも、先行者がいた場合には、ひと声かけてどこまで釣りあがる予定か聞いてみるのもよいでしょう。私自身は、先行者がいて同じ川で釣りをせざるを得ない場合には、1km~2kmくらいは離れたところから入ります。この距離はその川の区切り、たとえば堰堤の場所など目安になるもので決めています。
最初は中々判断しづらいと思いますが、人がいるところでは魚はつれず、むしろ人が入りにくいようなところの方が釣れます。人がいないところを選んで入るようにしましょう。





釣り上がること

渓流釣りでの暗黙のルールの一つ、下流側から上流側へ釣り上がる、これが鉄則になります。私は現場に居合わせたことはありませんが、釣り上がる釣り人と、釣り下る釣り人が衝突して、いい大人が大喧嘩。みっともないです話ですが、これは釣り下った人が悪いことになります。

追い越し禁止―テンカラ釣りは歩く釣り―

これも上述のルールから容易に想像できる内容だと思います。しかし、テンカラ釣りでは一層注意する必要があります。他の記事でも述べていますが、テンカラ釣りはテンポよく上流へ移動しながら釣りをします。ですので、上流側に入っている餌釣り師やルアーマンに追いついてしまうことがあります。先行者優先のルールからは、下流から入っている自分に優先権があるといえますが、無用なトラブルを避けるためにも、追い越しはせずに、そのポイントからは離れ、距離をおいてまた入渓するようにしましょう

テンカラ釣りのキャスティングは危険

テンカラ釣りのキャスティングは、自分で思っているよりも、後ろ、上方向に広くスペースを必要とします。頭で考えてみると、ラインが後ろに伸びきるのだけのスペースが必要なことはわかるのですが、実際釣り場に立ってみるとどこまでのスペースが必要なのか、なかなかつかみきれません。特に複数人での釣行の際には、自分の後方には十分注意するようにしましょう。


最後に

いかがだったでしょうか。こんなことを気にしていては、釣りが楽しめない・・・そんなことはないと思います。自分さえよければそれでいい、ではなく、守るべきことは押さえたうえで、心置きなく釣りを楽しみましょう。釣り場で人に会ったら、「釣れますか?」とあいさつをしてみてはいかがでしょうか。同じ釣りを愛する者同士、仲良くするのが一番です。
せっかく、テンカラ釣りを始めるなら、大自然の中に身を置き、自分が魚をかけるハンターであること、また周囲にある危険を感じ、自分も魚や鳥たちと同じ小さな生命の一つであること、こんなことを感じながら没頭してみましょう。